地球連邦図書館 宇宙の果て分室>第2回 BOOKFAIR 宇宙の果てのXmas>Xmas a la carte

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Xmas a la carte

− 宇宙の果てでもXmas

無限に広がる大宇宙、の片隅の更に隅っこにある図書館の一室で行われたミーティング。
ではなくて、お茶会。ではなくて、それは単なるお喋り大会、だったのかもしれない。

リース

宇津木: 本日はお忙しい中、お集まりいただき、誠にありがとうございます。
瑞 喜 そうや。わざわざ「全国」から集まってんねん。映画に遅れないように、ちゃっちゃっとしてもらわんと困るわ。
宇津木: 勿論です。きちんと定刻には終了させていただきますので、ご安心を。あぁ、ぽとすくん、皆さんにお茶を
ぽとす: はーい。
宇津木: さて、本日は少々皆さまにお知恵をお借りしたく集まっていただきました。時節柄、我が図書館ではXmasにちなんだ作品を集めてブックフェアを開こうと企画しております。ですが、ただ今、地上のコンピュータはブラックホールと移民船団のデータ作成に追われておりまして…その、そんな企画に回す余力はないと真田長官に叱られましてな…。この際、みなさんのリアルデータベースにお力添えを願いたいというわけです。いかがでしょうね。
はーい、と高々と手を挙げたのはくるんと巻き毛の揺れるりいちんだった。くりんとした瞳で、可愛らしい外見とは裏腹に男らしく尋ねる。
りいちん: Xmas特集ってどんなことをするんですか? 図書館だから本を探すんですの?
宇津木: いえいえ。本に限らず、“Xmasといえば…”という作品を挙げていただければ、それで結構です。
りいちん: 「みっけ!」のクリスマスとか? あのシリーズ、子ども達大好きですよね☆「カロリーヌのクリスマス」っていうのもあるんですよ! 「カロリーヌちゃん」のシリーズで、私あれは大人になってから、全巻買いそろえました!
さすが、大人買いのりいちんである。
ぽとす: Xmasといえば「ハリーポッター」シリーズには、毎回必ずでてきますよね。ハリーが学校で留守番だったり、家で哀しい思いをしたりしてると、誰かが助けてくれるんですよ〜。
あぁ、Xmas主体じゃなくてもいいのね、と皆が頷く。

雪ライン

チー太: 「マッチ売りの少女」とか「くるみ割り人形」はXmasだよね?
小柄な彼女のどこからそれほどのパワーが出てくるのか不思議なくらい、一刀両断が得意なチー太が口火を切った。
瑞 喜: それを言ったら、パトラッシュもそうやわ!
ぽとす: 「フランダースの犬」ですね。ふむふむ。名作ですね〜うるうる。
瑞 喜: おかしの家もあったわ。
ERI: あぁ、何だっけ、名前。男の子と女の子の話だよね。
しゃなりと立っていればどこの美女だろうと思われるERIが答える。そう、口を開かない方がいいかもしれないかもしれない。だが、この日の彼女は体調不良のため、些か迫力に欠けている。
ぽとす: あれ、Xmasでしたっけ?
瑞 喜: そうそう。ドイツじゃ、お菓子の家はXmasのオペラだから!
片言の外国語でも、十分に外国人と意志の疎通ができる瑞喜が自信を持って答える。
Mくん: 「ヘンゼルとグレーテル」ですね?(⇒某Aによる作品紹介は ↓こちら↓
きっと一番若いに違いないという予想を裏切って、実は、年長組のMくんが言った。口数は少ない彼女だが、実によく観察をしている。
ちなみに、【パンくずリスト】という言葉はここからとられている。(パンくずリスト=各ページに、そのページの属するカテゴリのトップページへのリンクを順番に並べたもの)

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ぽとす: そういえば、夫へのXmasプレゼントに自分の髪を売って金時計用の鎖を買ったら、夫は妻のために時計を売って櫛を買ってきたって話ありましたよね? 確か、エーゴの教科書にありませんでした?
紗 月: オー・ヘンリーの「賢者の贈り物」でしょ?
他にも「クリスマスの祈り」、「おもいでのクリスマスツリー」、「くつやのまるちん」、「赤い手袋の奇跡」、「ちいさなもみの木」、「オリビア クリスマスのおてつだい」とかもあるわよ。
クリスチャンの紗月は、教会図書館を思い出しながら答えた。
ぽとす: 絵本だったら、図書館にもいっぱいありますよ。
「ぐりとぐらのおきゃくさま」「スプーンおばさんのクリスマス」「青い鳥」「さむがりやのサンタ」「ねむいねむいねずみのクリスマス」「ゆきのひのホネホネさん」、とかどうです。

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チー太: Xmasって言えば、Xmasに生まれた人もいるよねぇ。って、キリストじゃないよ!
うふふ、と笑ったのには訳がある。勿論、「はーい、はーい。私たちXmas&eve生まれでーす!」と手を挙げたMくんとポトスには、何の興味も示さない。
チー太: オスカルってXmas生まれよね〜♪
瑞 喜: そうや! ジャルジェ将軍ががっかりしはった日だわ!
ぽとす: はーい。私初めて買ったコミックが「ベルばら」でした〜(^^)
言わずと知れた「ベルサイユのばら」。生まれた日が同じだからといってもえらい違いやね〜という視線は誰も気が付かなかったフリをしてくれている。<優しいねぇ
瑞 喜: そういえば、「エースをねらえ!」にもなかった?
ぽとす: あった〜。藤堂さんに白いマフラー贈ったも〜ん。
瑞 喜: 川原泉さんの「森には真理が落ちている」で、主人公の女の子がしょぼーんとしているのもXmasじゃない?
ぽとす: それが違うんですよ。それは誕生日なんです。Xmas Eveに待ち合わせたのにすれ違っちゃった童顔の海上保安庁の彼は海の食欲魔人「不思議なマリナー」です。
ERI: そうそう「ガラスの仮面」にもあったでしょ。Xmasシーン。
瑞 喜: ラーメン屋の二階に親子2人暮らしって、今じゃありえん設定だよねぇ。知ってはる? 最新刊じゃ、桜小路くんがケータイ使わはるんやで!
ERI: えーーー! だって服装は変わらないじゃない!
瑞 喜: あれはわざとなんやて。唯一変えたのが、ケータイらしいよ。
やたら詳しい瑞喜であった。だが、みな何もかも懐かしい…と遠い目をしたのは一瞬のこと。

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チー太: 懐かしいっていえば、「ALWAYS 3丁目の夕日」でXmasケーキ買ってた!
Mくん: そうですよねー。昔のケーキはバタークリームでしたよねぇ。
あの丸くて大きいケーキを思い浮かべる面々であった。勿論、思い浮かべられない人間はここにはいるはずはない(笑)。2200年も生クリームのケーキなのだろうか。いやいや、もっと美味しいケーキを幕之内が作ってくれるに違いない、と密かに思うぽとすであった。
Mくん: 坂木司作の ひきこもり探偵シリーズ「仔羊の巣」もありますよ。主人公は僕(坂木)と引きこもりの”鳥居”です。内容はまだ読んでないのですけどね(^^;)。本自体は、かなり前に買ってあったのですが、読み始めたのは最近なもので、まだ一冊目を読んでいる最中なのでよ〜。ただ、難言えばちょっとヨコシマな考えが浮かぶのが避けられないところでしょうか。ぜひ、読んで見てください〜♪
ふむふむ。なるほど。是非、読んでみようではありませんか♪
ERI: 映画と言えば、「戦メリ」じゃない?
そう、デヴィッド・ボウイ、坂本龍一、ビートたけしが出演している「戦場のメリークリスマス」
瑞 喜: 「ホームアローン」もそうや!
ぽとす: 「ダイハード」もそうですって。
そうだったよねぇ、と言いつつさすがにメジャーすぎて誰でも知っていると思いきや、「天使のくれた時間」って知ってる? と言ったのはチー太だった。
チー太: 13年前、「たとえ100年離れていてもきみを愛している」とケイトを残して海外研修に発ったジャック。ところが今やゴージャスな独身生活を謳歌していた。クリスマス・イブの夜。コンビニで銃を振り回すチンピラに“取り引き”を持ちかけられその場を収めた彼に、「これはあんたが招いたことだ。」とチンピラは謎めいた言葉を残す。次の日ジャックが目覚めると、そこは自分が“ケイトと家庭を持っている世界”だった。っていう話知らない?
誰も知る者はいなかったが、ジャック・キャンベル・ニコラス・ケイジ主演の米映画。独身富豪生活と、愛のある生活と、はて、人はどちらを選ぶのだろう? って、金を選んだら身も蓋もないですな〜。

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ERI: ねえ、「ナルニア国ものがたり」は?
ぽとす: あ、あれってXmasから始まるんじゃありませんでしたっけ?
ERI: 違〜う! サンタクロースがそのヘンをふらふらしてんのよ!
ぽとす: あ、あれ? そうでしたっけ? ま、まぁその辺は専門家に任せましょう。 某Aねーさまがそのうち、詳っしく書いてくれますよ、きっと!
(⇒某Aによる「ナルニア国物語」の解説はこちら
某Aは、トールキン教ならぬ、ルイス教信者かもしれない。

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チー太: そうそう、アガサ・クリスティにもあったよ。えーと。確か「ポワロのクリスマス」
おっ。ミステリーの女王ですな。
チー太: ホームズにもあったよ。ガチョウがどうのこうの、って話。
瑞 喜: ガチョウねぇ。ほんまにクリスマス?
ERI: それでタイトルは?
――――――――。(沈黙)
ぽとす: ま、まぁ世の中のシャーロキアンが調べてくれますよ、きっと!
瑞 喜: 私はルパンの方が好きや。
ぽとす: あ、私も! でも、あれだけあるんですからクリスマスありそうですよね〜。
――――――――。(再びの沈黙)
ぽとす: えええええーと。確か「三毛猫ホームズのクリスマス」ってのがありましたよ!
と言っても、読了した者はいなかったので、何の話題提供にもならなかった。

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「クリスマスキャロル」なんて旬じゃない? と言ったのは誰だったか。今読んでます、と答えたのは澪子女史だったが、彼女が読んでいるのは原書である。エーゴができない面々は、わはははと笑って誤魔化すしかなかったのである。「ミッキーのクリスマス・キャロル」「ポーラー・エクスプレス」「A Charlie Brown Christmas」もオススメよ、と澪子はにっこりとした。
瑞 喜: 髪を切るっていえば、「若草物語」もそうだよね。
ぽとす: えー、そんなシーンありましたっけ???
ERI: あった、あった。ジョーだよねぇ。
瑞 喜: 贈り物っていえば「赤毛のアン」にもあったよね。
ERI: そうそう! ちょうちん袖のブラウスが似合わないとかなんとか…。

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○○○: ねぇねぇクリスマスプレゼントって言ったら、やっぱりあれ? 自分にリボンをかけてプレゼントとか? 
○○○: えー、それはないでしょう。でも、一度やってみたいのは、○にエプロンよねー。
○○○: あっ。それいいね。
×××: そうだよねー。やってみたくない?
○○○: でしょ? やる? やってみる???
ぽとす: ちょっ、ちょっと待ってくださーーーーい!! 一体何の相談してるんですかっ! 18禁は止めてくださいよーーーっ!
ポトスの叫びは、むふふうふふふという笑いのブラックホールにのみこまれ、再び出てくることはないのであった。そうして生まれたクリスマス企画が、成功したのか、ぽしゃったのか。それは、神のみぞ知る。はずである。決して、女神さまたちに邪な期待を抱いてはいけないのである。

雪ライン

宇津木館長はそんな彼女たちの様子にも、怯むことなく、動じることなく、いつもと変わらぬ穏やかな笑みを浮かべ(タヌキじじいと呼んではいけない)、宇宙の果ての座談会の幕を閉じたのだった。


※この座談会はフィクションであり、実在の人物像とは一切関係ありません。お名前にお心当たりがあったとしても、それは気のせいでございますので、あしからずご了承ください。

★みなさまのご協力に心から感謝いたします。★
☆座談会参加者:ERI、紗月、チー太、瑞喜、Mくん、りいちん、某A、澪子女史、ぽとす(敬称略)☆
 
地球連邦図書館 宇宙の果て分室 管理人・ポトス

07 DEC 2009
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TVアニメ宇宙戦艦ヤマトの同人二次小説です。

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