文庫版『宇宙戦艦ヤマト復活篇妄想第二部 雪奪還篇』
発行記念トークショー&サイン会
第2部絵師様インタビュー篇


井山JET遼! 而してその正体は!?

ポトス えええーーーーっ! あなたが「井山JET遼」さんですかーーー!?
井山JET遼 はーい、そうでーす。井山JET・Aです!
井山JET遼 井山マークUでーす!
井山JET遼 ふたり揃って井山JET遼でーす!
ポトス (絶句! したものの、気を取り直して…)
え、ええとですね。一体、何故に「井山JET遼」なんですか!?
77maru77さん、解説をお願いします!
77maru77 ふふふ、もうお気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが……。
まずは、この「井山JET遼」をアルファベットに直して分解してみてください。もちろん、その後、組み立て直すんですけどね(笑)。
ポトス え? 分解ですか? ええと。
ポトス これを分解して、組み立てる…あ、あああああーーーーー!
77maru77 はい。「Jay」「YAMATO」「ERI」が出てきましたね〜(笑)
ポトス な、なるほどーーー!
井山JET遼 井山JET・A@Jayです!
井山JET遼 井山マークU@ERIでーす!
Jay&ERI ふたり揃って井山JET遼でーす!
77maru77 でも「A」がいっこ足りないんです。おかしいな、完璧主義って評されたばっかりなのに(笑)。

合同ペンネームというアイディアを出してくださったのはERIさんです。そこに悪ノリしたのが約1名、「覆面レスラーのタッグチームでありますねっ」と密かに闘志を燃やした人が約1名。
合同ペンネームの候補は16こあって、次点は「ゴンザレス松崎」でした(笑)。
※ちなみにアナグラムの画像を作成してくださったのは77maru77さんです。ありがとー^^

ガメッツラーとシャワーシーン

ポトス では、再度気を取り直して! お二人に質問です。
この「雪奪還篇」を最初に読まれた時に、描いてみたいと思ったシーンはどこでしたか?
Jay 77maru77さんの書かれる文章は、そのものが脳内コミカライズを誘発する凄いパワーを持っていますので、もう全篇楽しいシーンでいっぱいです。その中でどれが、と問われれば、真っ先に挙げたいのはやはり、ガメッツラーとHWEでしょうか(^_^)。
ERI ええと、実は私は…当初はご協力するつもりはそれほどなかったんですよ。
…だって、『復活篇』には島(弟)しか出てないでしょ。そもそも復活篇は島大介のいない世界です。しかも、もはや誰でも操縦可能な、高性能のヤマト。私にとって『復活篇』は本編であれ二次創作であれ、島(兄)の弟と親友たちのその後、でしかなかったわけです。

ところが、単行本巻末にも収録の、島次郎の独白をブログで拝見して、ああこの人は多面的な見方の出来る、キャラクタにホントに愛情を持った人なんだなと感じまして(それが、そもそも77maru77さん贔屓になった理由です)『雪奪還篇』も楽しく拝読させて頂いていました。

でも全編を通して、万一絵を付けるとしても私ではないな、というのも当初からずっと感じていました…私はとかく「絵」の場合は、「島しか描かない」ので(笑)、はっきり言うと私には無関係だと。

そこで、「Jayさんはどうでしょう?」と77maru77さんにご提案させて頂いた(笑)世界観の醸し出す雰囲気が、Jayさんの絵にピッタリでしょ?!ですから、あくまでも私は客演という形です。
ただまあ、強いて「描いてみたい」と思った箇所と言えば…、そこが、例の、ユキのシャワーシーンだったと(笑)で、それについてはあとから正式にオファーを頂くと言う有り難い展開になったわけです。
それと、本人じゃないんだけど異次元人が「島のフリ」して出てくる場面があるじゃないですか。そこ…ですかねえ。そこは「描かねばなるまい」でした。半強制的に「これ使って!!」って(爆)。
77maru77 相原くんを振り切って高速艇を飛び降り(笑)Jayさんに依頼させていただいたのと、ERIさんからお声を掛けていただいたのが、運命的にほぼ同じ時だったんです。これが、夢の覆面タッグ実現のスタートでした。
ポトス そうだったんですか。それはもう運命ですね!

太助と天馬兄弟を探せ!

ポトス ところで、ちょっと気になっていることがあるんですが、『雪奪還篇』では太助とか、パイナップル…天馬兄弟が完全無視されてますよね。あんまりじゃないですか?
ERI だよねぇ。
Illustrated by ERI
ポトス でも、太助といえば、「復活篇」の成長ぶりには誰もが驚愕したと思うんですよね。
ERI きっと近しい方々も驚いたんじゃない?
Illustrated by ERI
ポトス ぷぷぷぷーーっ! じゃあ太助君は変幻自在能力を身に付けたということで、出番の少なさをカバーさせていただくことにしましょう。
となりますと、やっぱり可哀想なのはパイナップルたちってことですよね? 潜在能力を開花させることもなく、出番も無く?
ERI そうそう、かわいそうなパイナッポー(涙)
Jay もう、ERIさんってばご存知なのに。
ERI うっふっふっふ。
ポトス ????
Jay こんなこともあろうかと、なんですよ。
77maru77 そう、こんなこともあろうかと、実は、表紙に細工がしてあるんです。
ポトス え?
77maru77 表紙カバーを取ると…?
ポトス うわああ。はっ! 訳がわからない方がいらっしゃいますね。ええと、ですね。カバーをはずしますと、本体表紙にはカバーにいない人たちがたくさん出演しているんですよ。うぷぷぷ。
こ、これを考えたのは77maru77さんですか?
77maru77 Jayさんのアイディアです。
ポトス おお、アソビゴコロ満載ですね。

パソコンの前でわくわくと待ち続けたライブ感をもう一度

77maru77 この本体表紙の絵、とっても気に入ってるんですよねー(爆)。
カバー画のガメッツラー以上のモノは出てこないだろうと思いきや(笑)。もう、最高傑作だと思ってます。
ポトス ロココ調マイブーム!(笑)でしたからね。
77maru77 初めは、市販の文庫本に倣ってタイトルだけの簡素なものか、カバー画をグレースケールに落としたものにしようと考えていたんです。でも、制作過程で考えが変わりました。

今回、表紙カバーは、イラストだけでなく全体のデザイン構成までJayさんにお願いしました。レイアウトに細かい打ち合わせが必要だったため、まずラフとか線画の状態でやり取りしてたんですね。その線画がすごく素敵だった。それで、「フルカラーのカバーをめくると、その下は線画で同じものが出てくる方式」、つまり、「セル画」に対して、「原画」のイメージで本体表紙を構成したいって、ご相談したんです。

それに対するJayさんの反応が……、線画で作るのはカンタンにできます、あとはどう遊ぶかですね、って、さらっと(爆)。
まいったな〜、なんて考え方が似てるんだろうって嬉しくなりまして(笑)。
逃してなるものか、と、「ぬりえ案」「色指定など注釈を原画っぽく入れ込む案」「フキダシを付けてわざとらしいセリフを言わせる案」「ツッコミや制作裏話をイタズラ書きする案」など、たたみかけてみたところ、何故心の内がわかってしまうのか不思議、というお返事が来て(笑)、方向性がガッチリ一致しました。

そのあとはお任せだったのですけど、結果的に「キャラを増やしてます」ということになり、送られてきたものを見て、もう、大感動、大興奮!! 発想もテイストも表現方法もハート直撃で、あのときは、そばにJayさんがいたら、本気で抱きつくところでした。
気付いてもらえないかもしれない場所に入魂のイタズラをするって、最高に楽しい遊びですよね、Jayさん?(笑)。
Jay 本編を読了されてから改めて眺めていただいた時に、また違うニヤリを味わっていただけましたらとても嬉しいです。

どう描こうかと原稿を反芻しながら表紙絵のプランを考えていましたら、『雪奪還を妄想』としてブログで連載されていた頃の、77maru77さまと読者のみなさまとの楽しいやりとりがビビッドに思い出されまして^^。復活篇でのヤマトとの再会の感激と、愛に溢れた突っ込みがブログ上を席巻した、あの賑やかな気分を再現してみたいと思いました。毎夜パソコンの前で、わくわくとしながらコメントのアップや更新を待ち続けた、当時のライブ感を感じとっていただけましたら幸せです(笑)。
ポトス はあああ。なるほど、そういう事だったのですか。こうして改めてイラストを拝見すると、いろいろ面白いですねぇ。
例えば、このカバーの折り返しは上条でしょう?
Jay 情熱的な上条君の造形的魅力の一つは、あの個性的な三つ又の眉・・・で、動物好きな美雪ちゃんが気に入る彼のチャームポイントは、きっとこれしかありえないと(^_^;)。
ポトス HydroWhiteEraserは、これ迷子を真田さんが改造したんですか?(笑)
Jay 確かにっ(笑)。某作品マスコットキャラをもしも長官が拾ったら、どんな素敵な改造が施されるでしょうね^^。
降ってわいたようにこのイメージが思い浮かんだとたん、衝動が止まらなくなりまして・・・一発でメカデザインが決まってしまいました。優れた機能は常に美しきフォルムに反映されるということで^^。
ポトス それに、あの島くんと沖田艦長も、ぷふふでした。あちらを描かれたのはERIさんですよね。
Jay カバーの裏面なのですけれど、楽しく読み進めていただいた最後に、「おおおっ!これはっ(喜)!!」という最終ページがデザートのように視界に飛び込んでくるんです。映画のエンドロールの最後にでてくる、ステキな「お遊びショット」みたいな感じにも見えますでしょv^^?
ポトス これも77maru77さんのコダワリの為せるワザですね。
77maru77 いえ、私じゃなくてJayさんの、です。
Jay いえいえ、疑いも無く77maru77さまのです*^^*。
ポトス (笑)
77maru77 単なる「そでのイラスト」にとどめず、読了後の素敵なプレゼントとして最も効果が上がるベストバランスを探るべく、サイズと配置には並々ならぬ力を注いでくださったんです。
ポトス タッグチームの為せるワザということですね。
そうそう、本体表紙のイラストですけど、パイナップル兄弟はどうしちゃったんだろうって、ワタシ最初探したんですよ。で、あれ? もしかしてこれだよね?って。あのふたり、収穫されちゃったんですね(笑)
Jay 太助君の手元には、スパナのかわりにとある道具が…「理系男子の正しい髪型」で再デビューの決意を誓う三人です^^。
ポトス あ、なるほどそういうことですか(笑)よくわかりました。ぷぷ。
ということで、さっきから何黙っているんですか、ERIさん。
例の雪シャワーシーンについて伺いましょう。

ヤマトの艦内服がどういうのだったか忘れてしまう…

ERI えっ?(笑)いや… やっぱり振るんですかその話題(爆)。
ポトス そりゃそうですとも。
ERI 『雪奪還篇』にご協力するにあたって、実はちょっと前からシャワーシーンの作画練習、ってのをやってたんです、自分のブログで。でも野郎ばっかし(苦笑)。裸ばっかり描いてたら、そっち方面の依頼が妙に増えたりして(ソッチってドッチ?)間に別の仕事なんかもしたりしましたが(笑)終着点はこの雪のシャワーシーンだったわけなんですね。しかしおかげで、「ヤマトの艦内服」がどういうのだったか忘れてしまう所でした… 脳内で「みんな服を着ろ!! 色間違えんなよ!!」などとやっております(爆)。
77maru77 ERIさんたら、そこまでしておきながら、土壇場になって「雪が描けない、描けない」って、違う絵ばっかり描くんですよー(笑)。でも、さすがでした。完成データはうっとりするほど繊細で、何より、印刷物になったときの質感が素晴らしかった。お願いして良かったと、心から思っています。
ポトス ERIさんにはカウントダウンまでしていただき、ありがとうございました♪
しかも、宇宙図書館二周年のお祝いに技師長と澪ちゃんまで…。うふふふふー。ありがとーございまっす。
ERI いえいえ、つまりはそれも、習作の時に描き散らした野郎のシャワーシーンに色付けて出していた、ってだけのことです。
Jay 超幸せそうな志郎パパの子育て風景に、思わず頬を染めましたっ*^^*。
このシチュエーションに、やはり「ひよこ」は"必須アイテム"ですよねえ。
ポトス うふふふ。(←邪な笑い)
Jayさん。実は、タイムアウトでやむなく見送られたネタが存在するという情報を、ワタシ、小耳に挟んでいるんですが。
ERI 特典映像の雪に対抗して(笑)
Jay はっ(@@;
77maru77 湯上がりの長官(笑)
ポトス 湯上がりの長官!(狂喜乱舞)
77maru77 でも、長官は本番に備えてご準備中なんですよね。
Illustrated by Jay
ポトス うわああああ。準備万端整いますまで、幾百万年なりとお待ち申し上げておりますっ、とお伝え下さい!!
Jay はうう…(^_^;)
ポトス で、では。そろそろお時間も迫って参りましたようですので、トークショーはここまでにしてサイン会に移りたいと思います。
それでは…。あ、既にJayさんのサインが書き上がったようですね。

え? J、Jayさん、立ち上がって、あのどちらへ…?
Jay 店長、これ貰ってくださいっ!
ポトス ああああああっ!
いくらJayさんでも抜け駆けはいけませんっ! それはダメですっ!
がたん。ぼこん。がしゃん。べこっ。
ERI あらら、マイク放り出して行っちゃったわ…^^;。ま、いいけどね。
次郎く〜ん、お兄さんはどちらにいらしゃるの〜?(はぁと)
77maru77 ERIさんてば、リボンまで掛けた色紙なんていつの間に用意してきたんですかぁ!
わ、私だって、こ、こここここここここだいかんちょおおおお!(←興奮して漢字で喋れない77maru77)
すってーーーーーん
店長 一体何をやっているんだ! お客様をこれ以上お待たせしてどうする!
綾乃 ほらっ! みんなしっかりして!
77maru77さんっ、いつまでも転んでない! それから漢字で喋って!
ポちゃん、ほらマイクっ!
Jayさん、ペンはこっち!
ERIさんも次郎君のこと離してっ! お兄さんなら一足先に帰られたわよっ!
一同 └( ̄◇ ̄;)┐=3=3=3=3=3=3 トンボガエリ〜ッ!
店長 ――よし。後は、徳川、お前に任せたぞ。私は通常業務に戻るからな。
溜め息を付きつつ、了解しました、と返事をする太助でありました。
大和書店は今日も平和です。
Illustrated by Jay
文責:ポトス
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